巨大なクリーム色のワニの夢

五月人形が入ってるリュックサックを背負った俺は、
見たことない家で、見たことない親戚がうちにゾロゾロくるのを不愉快な気持ちで眺めていて、
帰るまで壁に向かって赤鉛筆で落書きをするのをやめなかった。

そこに現実にいるほんとうの兄が、3DSのマリオをやりながらやってきて、
帰った?と聞くので知らないと答えた。
知らない親戚は勝手にベッドを置いていった。

場面が切り替わって、
森の中の大きくて浅い川のようなところに浮かんでいる船のデッキから、
少し向こうに見える浅瀬で石を積んであそぶ子供を見ていた。

その子どもは、俺のほんとうにいる弟と同じ2000年に生まれた母の姉の孫だった。
一人なのに、よく見るとその子の母である、
つまり俺の母の姉の娘が、ぼうっと幽霊のようにそばに立ってるのが見えた。

俺はすかさずポケットからiPhoneを取り出して、カメラを起動して、
子供と幽霊が並んでるところがうまく収まるように画面をズームして、バシバシと連写した。

そうしている間に、船の底から何かがぬるりと滑り出して、子供に近づいていった。
それは二匹の、オスとメスの、巨大なクリーム色のワニだった。

そのワニが子ども(実在する親戚)をガリガリ噛みながら踊ってるのを見て、
俺は自分の心が平静で揺らめかないことに対して死ぬほど怖くなって、叫んだ。
兄を大声で呼ぶけど誰もこない。

ワニが子どもを破壊し尽くすとその母の幽霊も消えて、次にワニはその場で交尾しはじめた。
もう少し遠くに、こんどは俺の弟がいるのが見えて、俺は逃げろ!逃げろ!逃げろ!!!と叫ぶ。

ワニはとりあえず交尾を中断せずに、顔だけ弟の方に向けてハァハァして、
次に俺の方を見てハァハァした。
俺は逃げろと叫びながら、もうだめだと思ってその場に突っ伏して泣き出す。

そこで目が覚めた。このごろでは最悪な夢だった。
絶望感のある夢だった。疲れた…

あと母のナレーションが入っていた。

20120403