写真を撮る夢

写真を撮る夢を見た。
仕事の休憩をとっていた俺は山の中腹にある道の駅みたいなところにいて、斜面をよじ登っていた。
登る途中で仕事の関係者からPHSに電話が入って、妹が詐欺に遭って困ってて、自分も…
みたいなことを言いながら次第に声が聞こえなくなっていったので、切った。

登るとそこにはコンクリートでできた小さな水の抜けたプールのような、
建物の基礎のようなところになっていて、知らない父娘が腰掛けて談笑していた。
職場に戻らないといけないと思ったけど、少しくらい遅れてもいいやと思った。

しとしと雨のふる霧がかった山あいの街を見下ろすような写真を撮った。
道の駅みたいな施設に電車がきて、俺はホームの長い屋根が落としてる真っ黒な影の中で
電車がちょうどいいところに来るのを見計らってまた撮った。
手を繋いで歩いてる知らない母子が「すごい音がするね」と言って通り過ぎた。

電車が去る方も撮ろうと思ってシャッターを巻き上げようとしたらやけに粘って、
フィルム切れかなと思ってカウンターを見るとまだ20枚も撮っていなかったけど、
知らない部品がミゾから飛び出してて、それが歪んでいた。
気にせず職場に向かって山路を歩くと大きな水たまりがあって、そこに船があった。

向こうから歩いてきたおじいさんが船のせいで狭くなってる道を通り過ぎるのを待って、船を撮った。
ファインダーを覗いてると背景でものすごい雷がピカピカしていて、でも音は聞こえないし、
カメラを外すと実際の空はまったく静かに雨が降ってるだけだった。

スーパーマーケットの裏口に入ると、奥の扉の透明なところから
古い上司のいつも着ていたコートの裾がチラリと見えたので、そこを通るのをやめた。
搬入口の検修をするおじさんが若者を叱ってた。
昨日インフルで今日元気っておかしいだろうという内容だったけど、茶髪の若者はまったく話を無視していた。

表から入ろうと思ってスッカラカンの駐車場に出ると、空がまだらに晴れてきていて、
雲がすごく綺麗だったからそれを撮った。そこで目が覚めた。

20121108